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続くかもしれないノベル
恋愛にするつもり
ズレル可能性大。
冬
ギュッギュッギュと歩くたびに音が鳴る
ツルツルの路面をソロソロと歩いている
周囲からみたらちょっと可笑しな人。または、とても可笑しな人
そう見えると思う
「もっち~?」
後方から陽気な声が聞こえる
その声の主は、伊里澤 雫(いりざわ しずく)。私の親友で同じマンションに住んでいる
雫はドーンと私の背中を押したので、スパイクの付いていない靴は簡単に滑った
「ありりり?もっちは冬靴に変えないのかい?」
と、私の顔を覗き込む
雫は可愛い
覗き込んだそのあどけない顔。大きな瞳。キュッと小さく結ばれた唇
すべてがすべて可愛い
体も綺麗に真っ直ぐで、背筋も正しい
その肩に軽くかかるくらいの長さの、細くて柔らかい髪の毛
「…雫は可愛いよね」
私は雫の顔をガン見した
悔しいのかも
みんながみんな、雫に憧れてて
そんな雫の親友の私は?
胸は少しある程度
長い前髪に、適当にまとめたポニーテール
瞳だっていつだってどこをみているのかわからないボーーーっとした半眼
男子は影でダルデレと言ってるらしいけど、ダルはあるけどデレがない。=ダルダル
雫とくっついてる私は少し羨ましがられているかもしれない
それでも雫が少しだけ憎かった
「百慧(ももえ)?」
百慧は私
ってか誰?
後を見てもだれもいない。前も左右も
上かな?まさかね
半信半疑で上を見てみる
居たよ…
上(木)にいたのは、南 祐佳(みなみ ゆうか)とゆう、名前は女の子っぽいけど正真正銘の男の子
短くそろえた短髪
黒いコートを着て学生マフラーを綺麗に巻いていた
男の癖にとっても器用
祐佳はニカッと笑って降りてきた
コイツは私にとっても構ってくれる
私としてはとても嬉しかったけど、雫は祐佳が苦手らしく、私が追い払ってあげる
「なんでいっつもそんなに機嫌が悪いんだ?」
どうでも良い
私は雫の手を引いて走った
本当にどうでも良い話に呆れただけな訳で…